ニーマン・ピック病C型とは
niemann-pick disease type c
大阪大学医学系研究科小児科
酒井規夫
NPCについて
ニーマンピック病はライソゾーム病の一つであり、A, B型とC型に分類されています。日本ではC型が最も多く当院では2例の患者さんの診察の経験があります。いずれも乳幼児期発症の神経型で、大変ゆっくりと神経症状が進行するタイプです。診断が必ずしも容易ではありませんが、発達の退行に肝脾腫を伴う時には鑑別すべき疾患の一つです。また難治性の痙攣が特徴となることもあり、当院では特にカタプレキシー(情動発作)といって、笑ったり怒ったりした後に誘発される脱力発作がきっかけで診断したことがあります。診断には骨髄検査によるニーマンピック細胞の同定が特異的で、皮膚生検による培養線維芽細胞のfilipin染色が確定診断となります。また遺伝子診断も可能です。
ニーマンピックA, B型は日本では少ないですが、今後酵素補充療法が始まると思われます。それに対し、C型は特異的な治療がなく、造血幹細胞移植も有効性は少ないと言われています。そういう面からもC型に対するミグルスタット、βシクロデキストリンなどの承認が待たれるところです。
また、様々な症状に対する支持療法によっても予後は大きく変わる可能性があり、いかに生きてゆくかと言うことに関するご家族の気持ちと、主治医の先生とのすり合せが大切なことと思います。阪大では最近filipin染色も行なうようになりましたし、関西地区でご相談あればご連絡いただければと思います。