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ニーマン・ピックC型の診断方法

臨床症状

生後まもなく… 黄疸やおなかが大きいなど。
2-3歳頃… 出来ていた運動が出来なくなる(運動退行)、笑うと突然力が抜ける(カタプレキシー発作)、 けいれん、触覚に敏感、肝臓や脾臓が大きい(肝脾腫)など。
学童期… 学習が困難になる、摂食・飲み込み困難、目を上下に動かして物を追視できない、発音が不明瞭になるなど。

診断が決まるまでの検査

 ニーマン・ピックC型と疑われた場合、CTやMRI、脳波などの一般的な検査を受けますが、診断の決め手となるのは以下の検査です。
骨髄穿刺
骨髄は骨の中央にあり血液の細胞を作っているところです。ここを穿刺して骨髄の細胞を吸い取り、その中の細胞を調べる検査です。大人の場合局部麻酔、あるいは全身麻酔が用いられますが、一般的に子供の場合は用いられません。たいていは骨盤の骨を前から尖針されます。骨髄の細胞の中に、大型で泡粒をたくさん持ったNimann-Pick細胞があるとニーマン・ピック病C型が疑われます。この細胞をフィリピン(filipin)という抗生物質で染色して染まるとコレステロールが貯まっていることがわかり、ニーマン・ピック病C型が強く疑われます。
皮膚生検と皮膚の細胞を培養する検査
小さな皮膚のかけらを採取して細胞を調べる方法です。管理人(患者本人ではありませんが)の経験からいえば、ホッチキスのようなものでお尻の辺りの皮膚(幅1cmくらい)をはさみ取るように思われましたが・・・?この方法には局部麻酔が用いられます。採取した皮膚の細胞(繊維芽細胞:肉芽組織の基本構成成分)を培養した後、その細胞のコレステロールの輸送能力と貯蔵能力について調べます。細胞内のコレステロールの輸送能力は、エステル化を測定する事によってわかります。エステル化とはコレステロールがある型から別の型へと変換する事です。貯蔵能力については、細胞をフィリピン染色し、コレステロールの蓄積を調べます。どちらか一方のテストのみを信頼する事は、時として診断ミスを引き起こす可能性もあり得るので、必ず両方のテストが行われる事が大切です。
遺伝子診断
遺伝子診断の方法は、前腕から通常の採血を行ない(約5〜10cc)その白血球から遺伝情報を担う核酸を抽出し、いくつかの分子生物学的な方法を用いてNPC1遺伝子の異常を検出します。これらの検査方法は、細胞を培養させて行うので、診断がつくまでにおおよそ1ヶ月程かかる事が通常です。

出生前診断

 次のお子さんがNPCであるかどうかを調べる出生前診断にも同じような方法で診断します。診断には羊水を採取し、羊水細胞や絨毛細胞のコレステロール蓄積と、コレステロールエステル化障害、遺伝子診断を含めて行うのが望ましいと思われます。
鳥取大学附属病院 脳神経小児科 大野耕策先生 監修
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